節談説教布教大会開催される
(節談説教研究会・結成記念)
【全国から2500名を越える参加者本堂満堂の盛況】
平成19年7月3日(火)東京築地本願寺には、宗派を越えた6人の節談説教の伝承者による「節談説教布教大会」が開催された。平日にもかかわらず、全国から2500名を越える人が集まり、用意された2会場では入場出来ず、急遽別室でモニターTVを設置しての大会でした。
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今風の、難解な宗学の四字熟語を羅列しての大学での授業の様な、付け焼き刃的なお説教や法話にこれほどの人が集まるのであろうか。 関山和夫氏によれば、「説教と学問は異質なものであり、説教者の信仰を背景にした音声の荘厳である。単なる言葉の伝達ではなくて、聴聞者の耳に残る音声」その言葉そのものを、痛感したのである。真宗に伝承されてきた独自の布教方法の【節談説教】の凄さを改めて知ったのである。
トリ(最後)に口演された大谷派能登満覚寺住職の広陵兼純師のお説教は、著名な落語家や講談師の「噺」を凌駕して余り有る声と迫力・説得力がある事を多くの参加者は納得されたと思うのである。 今や節談を語れる方は、ほんの数人に過ぎない危機的状況ではあるが、幸いにしてこの築地本願寺の大会を契機に、関山博士を中心に、真宗各派の僧侶や研究者が集まり、節談説教による真宗の興隆と資料の蒐集や、後継者の育成を目指して、「節談説教研究会」(会長浅井成海龍谷大学名誉教授)が結成された事は、真宗に於ける新しい風になると信じるのである。 |