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チベット音楽は、仏教と深く結びついています。日本での演奏曲目も1920−30年代にかけて名を広めた伝説の盲目のチベット三味線(さみせん)「ダミネン」演奏家アチョ・ナムゲの作品が多く含まれています。これらのほとんどが、仏教的色彩を帯びていると同時に絢爛(けんらん)たるチベットの栄光を鮮明に反映しています。
世の中がどんなに物質的に経済的に恵まれても、私たちの心は昔から裸のままであり、その事が原因になって深刻な心の病が生まれているのが今日の状況です。
日々の生活に根付く素朴な仏教心、そこから生まれたチベット音楽が、人種の違いを超えて少しでも心を癒す事が出来るなら、それこそ私たち演奏家の本望です。(タシ・クンガ) |